英語と日本語、主体と客体の話

英語では必ず主体が客体より前に来る。
しかし、日本語であれば「母が私の髪を切った」でも「母に私の髪を切られた」でも語順は同じ。接続詞だけで主体と客体が入れ替わる。
英語であれば「母が私の髪を切った」と「私の髪が母に切られた」の語順でしか文章が成立しないので、接続詞でなく語順を含めた文章の構成を変えなければならない。

この違いが日本人の英語学習を妨げていることも考えられる。わざわざ語順を入れ替えるということに慣れていないのだ。
ということは、逆に語順はそのままで能動態と受動態を入れ替えた方が日本人には自然に扱えるのかもしれない。「私の髪が母に切られた」は「母が私の髪を切った」に変える。意味を伝えるだけならわざわざ受動態を維持する必要はないし、主体と客体を入れ替えて能動態にすればいい。